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オバケとパンツとお星さま―こどもが、こどもで、いられる場所 展覧会概要
日頃、当館の活動で接する多くのこどもたち(幼児〜小学生)の様子をみていると彼らに共通して起こる動きがあります。それは、「走ること」、「さわること」、「はしゃぐこと」。これらはこどもならばだれもがもっている本能のようなものです。一方で美術館には「走らない」、 「さわらない」 、「さわがない」という“ルール”があります。それはこどもが本来もつ身体を用いた表現方法を抑制することになるように見えます。もちろん、こどもたちに社会のルールのひとつとして美術館でのふるまいを身につけてもらうことは、社会性を身につける意味で大変重要なことであるのはいうまでもありません。しかしながら、こどもたちの特徴であるさわったり、はしゃいだりする行動を抑制せずに、また安全に楽しんでもらえる展覧会を開催することで、逆に美術館のルールを意識してもらうことも可能ではないでしょうか。 本展は、幼児から小学生のこどもたちを主な対象とし、こどもが、こどもで、いられる場所を目指して、美術館での鑑賞方法を楽しく学ぶとともに、自然なふるまいを抑制することなく美術に親しむ契機を創り出すことを目的に開催します。展示は、こどもたちの興味を引き付けるもの−「オバケ」と「パンツ」と「お星さま」− をキーワードとした5人(組)のアーティストの作品で構成されます。「オバケ」は、見えないものを見る力=“想像力”“好奇心”であり、恐怖に打ち勝つ力=“勇気”を象徴し、「パンツ」は、大切なものを守るものでありオムツからパンツへという“成長の過程”を象徴します。「お星さま」は、“ファンタジーの世界”を表し、光、希望、未来を象徴するものです。これらの3つのキーワードは、こどもの興味を引き付けるとともに「こども」そのものを象徴する言葉として捉えることが可能ではないでしょうか。 これらのキーワードをもとに、作品の鑑賞だけでなく、参加体験型のアイテムやプログラムによって作品を体感し、その感覚を自由に語り合うことで、こどもが本来もつこどもらしい反応を引き出し、自在な発想がもたらす創造の楽しさをこどもたちとともに、大人の方々にも実感していただきたいと思います。
※掲載情報について |
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